夫の誕生日を祝うということ

今日は夫の誕生日だ

プレゼントはいらないと言われたのでせめてと思って手紙を書いた

バレンタインとか、結婚記念日とか、事あるごとに手紙を書くんだけど

だいたい、好きだとか、これからも末永くよろしくとか、毎回同じような内容になってしまう

もちろんそう思ってるから、そう書くんだけど

毎回言ってるとあんまり言葉に価値がなくなってくるように思える

 

今日は日曜だから、Netflixで映画をみた

 

横道世之介

世界から猫が消えたなら

 

ネタバレになるんだけど、どっちも最終的には主人公が死んじゃうお話だった

横道世之介は、駅でホームに落ちた人を助けようとして

世界から猫が消えたなら は、脳腫瘍で

 

人間はいつ死ぬかわからない

死にはしなくても、この日常が壊れてしまうのはとても簡単なことだ

 

結婚して二人だけの生活が始まって、穏やかな日常はずっと続いていた

 

でも今年に入って、それが危うくなるようなことが2回もあって

怖くなった

 

1回目は、夫が逮捕されたこと

逮捕されたのは2回目で、執行猶予期間中だったから実刑判決がでるかもしれなかった

そしたら3年、わたしは一人で過ごすことになる

離婚しろという人もいた

今回はその話は詳しく書かないけど、結果的には処分保留で釈放され

後日、不起訴と決まった

 

2回目は、私が人間ドックでひっかかって

ガンかもしれないという状況になったこと

これも今回は詳しく書かないけど、検査を重ねた結果、ガンではなかった

 

どっちも結果的には、悪い方には転ばなかったから

また、再び、日常生活に戻れている

 

私たちは夜寝る前に、3回キスをする

私が言い出したことだ

夫からはそういうことは滅多にしないので

夫はきっと、私がただ甘えたいだけだと思ってるはずだ

そうかもしれないけどそれだけではない

 

前は1回だけだったけど、3回に増やした

 1回だけだと雑に済まされて物足りなかったからだ

ただ口と口が触れてるだけで愛情を感じられなかった

さっきの事件があってからは、一応ちゃんと、キスっぽいキスをしてくれるようになったけど

3回でもすれば、1日の終わりに夫の愛情を感じて眠れる

もし次の日に、日常が壊れてしまっても、後悔しなくて済むような気がする

だからキスしてから眠る

 

今回の夫への手紙には、そんなようなことを書いた

 

一緒に老後を迎えるということは、とっても難しいことだ

山あり谷ありは当たり前、それで二人の関係が壊れてしまうのも、たやすいことだ

生き別れてしまう可能性も十分にあることだ

願わくは来年も、夫の誕生日を一緒に祝えますように